饅頭饂飩発祥の地
800年前に聖一国によって伝わった饅頭の技、少なからずその恩恵で僕も暮らしている…。だから大切にしたいのです。
10年以上使っているPCの調子が悪くなってきました。取り敢えず負荷を減らそうと不要なファイルを消しているところです。画像を整理していると、数年前に「良い食品を作る会」の総会で訪問した福岡の写真が出て来ました。花巻から福岡へ飛ぶ飛行機の便数は限られているので、前日入りした福岡。時間があったので、街中を散策していると、承天寺(じょうてんじ)にたまたま辿り付きました。饅頭饂飩発祥之地という石碑を見て浅からぬ縁を感じました。
☝饅頭発祥之地の石碑。業界人なら一度は行ってみたい聖地みたいなものです。
中国から伝わった饅頭
承天寺を開いた聖一国師は、中国から帰国後、取得したきめ細かい製粉技術を用いて、饂飩や饅頭の技術を広めたとこと。毎日托鉢に出かけた時、親切にしてくれた茶店の主人に饅頭の作り方を伝え、その後全国へ広まったようです。当時福岡の那の津から中国へたくさんの僧侶などが出かけました。一度行けば次に戻ってくるまで数年から数十年戻ってこれなかったようで、この様子は司馬遼太郎の空海の風景に書かれています。空海は平安時代の僧、聖一国は鎌倉時代中期の僧。400年近い時代の開きはありますが、海を渡るということは、その後の江戸時代末期に至るまで今でいう宇宙よりもっと遠くへ行くような身の危険を伴うことだったのでしょう。
聖一国が伝えたとされる饅頭は、小麦粉に甘酒を混ぜて蒸し上げたもののようです。どんな味がするのでしょうか?一度お菓子教室で再現できればと考えています。羊羹も聖一国によって伝わったお菓子なのです。
博多祇園山笠も師が生みの親とのこと、超人並みの才能に溢れた僧侶だったのでしょうね。
800年後のお饅頭
聖一国から800年後に僕が拵えたお饅頭。今も当時もそれほど味は変わらないかもしれません。砂糖の精製が当時とは違い、のっぺりした味になっているのかな?と思います。世の中がせわしなくなって、業界に暮らす人達は扱い品のスペックは語れても、ストーリーは語れないのではと感じます。前線に居ればいるほど、ストーリー(ヒストリーも)を話す人たちの事を疎ましく捉えがちかもしれません。何れ事の重大さに気づいた時は遅いのだよ…。食に関わる会社の新人さんには、変な研修を受けさせるより、図書館に10日くらい通わせて小論文でも書かせたほうが、余程ためになると思うのですが…。
☝夢で聖一国に逢えたら、僕の饅頭を食べてもらいたいものですね。
承天寺さま
また行きたいです!
その時は優しく迎えて下さい!
有難うございました!
確か近くに九州鉄道発祥の地もありました。
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