粉の違いでお団子を楽しむ
盛岡市加賀野に素敵な民泊の宿があります。『かわのそば』という宿です。https://kawanosoba.com/
詳細はHPをご覧頂きたいと思います。
心許せる親戚の家に遊びにいくような雰囲気があります。柴犬の『ろくぼんた』ちゃんは、玄関前までは番犬として完璧で、わんわん!と吠えますが、お客様と認識したあとは、コンシェルジュを超えた癒し役割を提供してくれます。
ご縁があって、この場所で『ワークショップ』をさせて頂きました。
お米の違いでお団子の食感が変わる…。もっともらしい資料にはそれなりに準備し、本質は、作って食べて楽しんで頂きたいのが目的です。
ご参加頂いた方は、盛岡市在住の女性2名と、東京からわざわざこのイベントへご参加頂いたお若い女性。そして、ワーキングホリディ―にて岩手で活動されている神奈川の大学生。平均年齢は20代かもしれません。若い方にモチだんごを知って頂くことは何よりですし、日々和菓子を好まれて食べているファンの方にも、お菓子をもっと身近に感じて頂きたいと思うのです。
☝もち粉・上新粉・だんご粉・道明寺粉の見本です。
☝それぞれ、お湯を入れて丸めて頂きました。
試作レシピは次の通りです
①上新粉(芽吹き屋)100g+かたくり粉30g
③上新粉50g(芽吹き屋)+もち粉(芽吹き屋)50gというだんご粉
④③とは違うだんご粉(某社)
はじめに、③と④の食べくらべを行い。
タレは…
・みたらしたれ(水100CC上白糖30g本黒糖20g醬油20g片栗粉10g)
※片栗は分量外の水20gで溶いておきます。
・もりおか醬油タレ
佐々長醸造さんの『はやちね』というお醤油が、国産丸大豆なので使用しました。
今回は時間が無いので、お醤油に少しだけ甘味(みりん又は砂糖を加え煮切りまし た)。
・あんタレ。岩手で有名なこし餡に水を加え少しゆるくしました。
4名の参加者様に、それぞれ異なるおだんごを作って頂きました。一人当たり、15粒くらいのお団子をそれぞれタレを付けて食べて頂きました。
結果は、正解はありませんでした。人それぞれ好みがあります、美味しいと思うレシピこそ正解なのですね。
改めて、『これが旨い!』というワードというか、評価ブログの☆に右往左往されてはいけないと思いました。
☝みたらし団子は、きりっとした味になりました。
☝タレのベースは、岩手佐々長さんの国産丸大豆しょうゆです。
ガチの本葛を冷蔵庫の奥から…黒みつもガチ!
これ、東京都か京都で売ったら3,000円貰っても安いくらいの品です。
廣久葛本舗十代目高木久助さんの葛が手つかずで冷蔵庫の奥に眠っていました。昨年末沖縄の方から頂いた本黒糖もあります。
先日黒糖に水を入れ、コトコト灰汁を取りながら4時間煮詰めた純度100%の黒みつを準備し、当日本葛を水に溶いて葛切りを作りました。
岩手は勿論のこと、本物の葛きりを口にする機会はあまり無いと思います。福岡朝倉市、旧甘木市に10代続く当主から直接教えて頂いた味を食べて頂きました。同時に市販の黒みつとの味比較も…。
☝余った黒みつは、料理や麦焼酎に垂らしてソーダ―入れて飲みます。
☝コトコトじっくり、灰汁を取り水を加えること最低4時間。本当は8時間煮たいです。
葛切り食べて下さい
店頭で乾燥して売っている葛切りは別物です。本葛でも色々ありますので、ぜひ本葛粉を探して作ってみてください。並葛と言われるものの中には葛をひとつまみ残りはでん粉というものも多いので、ぜひ裏表示のご確認を!
東京・京都をはじめ、色々食べてきましたが、葛切りなら、本家廣久葛本舗十代目は別格として、たぶん僕の葛きりは全国十本指以内の美味しさで作る自信があります。
☝加熱の見極めがポイントです。10のうち7くらいで加熱を止めないと食感が…。
最後はおはぎです!
もち米を炊いて丸めてあんこを塗るのも美味しいですが、道明寺粉を使って作りました。道明寺粉を蒸して乾燥したのち、こまかく砕いたものです。道明寺という由来は、菅原道真の叔母、覚寿尼がお供えしたご飯を乾燥し、人々へ振るまったことから…。
製菓材料店から購入した道明寺粉を使い、餡おはぎときな粉おはぎ(抹茶きなこ+きなこ)を作りました。
鍋にみずと道明寺粉を入れ、お粥状にしたのち砂糖を加え水気を飛ばしました。その後濡れ布巾に包み包み15分ほど蒸し練ったのち、餡を内側にしてきな粉&抹茶おはぎをつくり、餡を外にしたツルツルピカピカのおはぎをつくりました。
☝ご参加して頂いた方が作ったおはぎです!美味しそうですね。
新たな境地の入り口…?
2023年の4月独立して和菓子教室がメインの仕事になっています。何処へいっても楽しい時間を頂いています。今回の『かわのそば』さんでは、4種類のだんご生地を3種類のタレで比較していただき、葛切りと3種類のおはぎを楽しんで頂きました。蒸す時間の間に別なお菓子も出来るなぁ~。単品だけではなくもう一品サプライズや。事前にお茶菓子を作って、気分を和菓子にしていくことも大切だと思いました。
私の顔面は、どちらかと言えば狂気的な怖さを持っているようです。図体も、180㎝の身長と肩幅が広い80キロという骨太で威嚇的な風体です。半面性格は意気地なしで威嚇しるチワワなような、小っちゃい野郎です。この性格を見抜いた悪い輩は、何かにつけ被害者ぶって、私を加害者にしているのですが、それすら反論できない小心者が私の実態です。
そんな辛さを、一切捨てることに今年の元日に決めました。
『与えて頂けるお仕事を一生懸命心を尽くして頑張ろう!』
お菓子教室をしながら、数年かけて感じてきました。
今後のお菓子教室は、案内の内容に何かサプライズを加えて行こうと思うのです。
『消してはいけない小さなモチだんごの文化!』これが私の永遠のライフワークです。
素敵な出会いと気づきに感謝です。
かわのそばさんありがとうございます。
ご参加頂いた皆さんに心から御礼申し上げます。
かわのそばさんご住所